市場めし・港めし: 2014年8月アーカイブ

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 築地場内には仕事で、また魚を買いに月になんども行く。八王子の自宅から向かうので着くのは7時前後。場内の仲買の品物が揃うのもこの時間なので便利と言えば便利である。

 通路が狭くて、膨大な仲卸を見て歩くのはとても大変である。「えいや!」と、仲卸棟に飛び込む前に来るのが場内の『センリ軒』である。


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 ここでジャムトーストにコーヒー、プリンとコーヒー、カツサンドにハムきゅうサンドとか、スープとかお願いして空きっ腹をなだめる。低血糖で仲卸棟に入るのは危険である。

 細長い店には裏表どちらからでも入れるが、私好みは「裏側から」。すぐのカウンターにとりついてため息をひとつふたつ。笑顔が優しいマスターが右手にお兄ちゃんが左にいて、いつもお兄ちゃんが皿を拭いている。ときどき聞こえてくるスプーンのカランカランという音がいい。

 とりあえずはコーヒーをお願いして、プリンだけにするかどうかを決める。


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 コーヒーを飲んでいるとお茶が出てくるのがまたうれしいー! 古びた給湯器や角砂糖の赤い箱、ステンレスのクリーム入れが、おだやかな照明が、ぼくの心を温めてくれる気がする。


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 蛇足だが、元気なときに頼むのがカツサンドなのだけど、1人前だとなぜかしらもの足りない。まあそれほど味がいいということだろう。

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 会津地方唯一の公設市場『会津若松市公設地方卸売市場』はなかなか趣のあるいい市場であった。駐車場から見ると会津盆地を囲む山々が見える。雲が頭上を動いていく。東京よりも少しだけ涼しいようで、気持ちいい。

 水産棟、青果棟があってその真ん中にあるのが関連棟。関連棟にある店は少なく寂しい限りだが、食堂が2軒あるのがうれしい。いろいろ迷った末に店内が丸見えで明るい雰囲気の『丸雄食堂』にする。


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 夏だからだろうか、店は通路から丸見え。手前にテーブル席、奥にカウンターがあって、その奥に厨房がある。厨房にいる女将さん、オヤジさんが優しそうなので、入りやすい。

 定食に麺類に丼もの、ピラフやオムライスもある。カレーもあるじゃないか? 最近はこの食堂らしい品書きだけで感動してしまう。うれしくなる。

 初めての市場で、初めての市場飯なので「日替り定食」にする。

 ほどなく出てきたのはソースカツが主菜で笹かまぼこや小ナスの漬けもの、モロヘイヤかな、変わり豆腐にみそ汁。そうだ、ここで会津名物ソースかつ丼を食べてもよかったんだ、と思ったがもう遅い。

 とりあえず、みそ汁を手に取ると会津の郷土料理「こづゆ」に入っている豆麩が浮かんでいる。みその味わいが独特である。ひょっとしたら会津のみそなのかも知れない。ソースカツをかじりつつ食べるご飯がおいしい。小ナスの漬けものも美味しいな。


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 いい朝ご飯である。市場歩きのあとの空きっ腹がほどよく満たされて、疲れが和らぐ。店の方達の対応もよしで気持ちよく店を後にする。

 また来るからねー。

 

訪問は201489

会津若松市公設地方卸売市場

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