管理人: 2009年3月アーカイブ

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 八王子には市場が3つある。
 この3つとも個性豊かで、食に興味がある人間で多摩地区にいてこの3市場を知らないだけで、その人は食に本当は無関心なんだ、味オンチのコンコンチキだと決めつけてもいい。そんな優れた市場だ。
 その市場にうまいものあり。
 『市場寿司 たか』のすし、『光陽』のモツ煮込み定食、『さくら』の麺類に中華料理。
 ここで困った存在なのが『さくら』である。

 ここ『さくらは』は一種気持ち悪いくらいに仲のいい夫婦二人きりの店。
 この店の名物が見えてこない。
 「海藻麺」うまい。
 「豚丼」うますぎる。
 「モツ煮込み」はまる。
 「カキそば」食べたそばからまた食べたくなる。
 「肉野菜炒め」、ボクが今すぐにでも食べたいと妄想している。

 さてさて、名物が見えてこない店なんだけど、やっと真の名物を見つけたのだ、それが「市場人限定定食!」。
 なんだかドラえもんになった気分。
 これで総て解決なのだ。
 要するに深い深い落とし穴に落ちて抜け出す方法が見えた時のようだ。

 今回の「市場人限定定食」がミックスフライ。
 これでカクカクジロウなんぞ、3杯飯を食らう。
 いつも不機嫌なタヌキオヤジなんて「ソースもっともっと」なんて言いながらもだえ苦しむのだ。
 ボクだけは冷静だ。
 たんたんと定食を食べ尽くす。
 ほんの30分前に朝ご飯を食べているのにも関わらずに。
 これで800円だけど、高いと思う人は少ないだろうね。
 
八王子市場案内
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/

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 築地歩きは疲れる。
 我が家を朝4時から6時過ぎに出て、帰宅するのがだいたい午後3時となる。
 なぜこうなるのかというと、最近の築地行が仕事がらみだからだ。
 今回など場内荷受け(大卸、都などがはいる)棟を3往復してしまった。
 なんだ「たかが」建物の中を歩いただけじゃないか、なんて思われるだろう。
 それが「たかが」なんてもんじゃないのである。
 例えば丸いバウムクーヘンを四分の一に切る。
 この四分の一バウムクーヘンが場内水産棟の形そっくりなのだ。
 当然、バウムクーヘンの中側の辺(通路)は短く、外側に行くほど長い。
 一番内側の通路でも長さ100メートルくらいあるんじゃないだろうか?
 外側だとゆうにその二倍はありそうだ。
 そして場内の建物と同心円の外側、通路を隔てて弓形に細長くあるのが荷受け棟だ。
 この棟は水産棟のいちばん外側の長さを越していてやっちゃ場にとどいている。
 ボクの目測では300メートルくらいなんじゃないだろうか?
 しかもまっすぐではない。
 曲がり角あり、階段ありで、時に行き止まりもある。

 疲れ果てて、行き倒れそうになると飛び込んでいるのが魚河岸横丁の『センリ軒』である。
 その昔、マグロの競りに通っていたことがあり、ときどき一休みしていたのだ。
 以来10年以上入っていない。
 そんなとき、つきじろうさんがカツサンドをおやつに買うのを見て、改めてこの店の存在を思い出す。
 ちなみに、つきじろうさんのおやつであるカツサンドだって、最近の小食娘なら持てあましそうな代物。

 『センリ軒』で疲れをとるために食べるのが「ジャムバタートースト」だ。
 これを発見したのは昨年の暮れである。
 「コーヒーとトーストください」とオバサンに声をかけたら、「ジャムいりません」と言われたのだ。
 『センリ軒』の表舞台(店の入り口近く)にいるオバサンがまことに優れた人で、お冷やを出す、お茶を出す(これはサービス)のタイミングがいい。
 また何によらずそつがない。

 『センリ軒』に来る常連客の注文がまことに難しい。
 「軽くトーストしてバターなし」とか「よく焼いて」とか、コーヒーだって角砂糖二個、三個、なし。
 だまって何も言わない人がいて、それは単に角砂糖抜きのコーヒーだったりする。
 ボクの場合は単に「コーヒーにバタートースト」だけだったのが、ジャムを上乗せしただけだけど、ちょっと常連さんになった気分となる。
 ちなみに小腹が空いていたらゆで卵を追加している。

 このたっぷりジャム、たっぷりバターのトーストがうまい。
 ウチで作れるだろうそんなもの、と言うなかれ。
 席に座る、すぐにコーヒーが来る。
 二三回コーヒーをすする頃に、ちゃんとトーストがやってくるのだ。
 間の大切さを痛感する瞬間とも言えよう。

 面白いのは『センリ軒』でトーストを食べると腹が空くのだ。
 つきじろうさんのように隣近所で大食いをやった後にカツサンドは無理だけど、『センリ軒』の後、なぜかラーメンなんかが食べたくなる。
 そう言えば土曜日、尻高鰤さんが、「みそラーメン食べない」とさそってくれたっけ。
「食べときゃよかったなー」

詳しくは「春は築地で朝ごはん」
http://tsukijigo.cocolog-nifty.com/blog/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/

 久しぶりの晴れ間。
 朝7時過ぎの中央線にのる。
 今週は非常に苦しい一週間であり、そのまま疲れを持ち越して築地着が8時半前。
 『中栄』でインドカレー。
 ここの名物は普通“あいがけ”というやつで、ハヤシとカレーを半々にかけ回すのだけどボクはこの店の単にカレーが好きなのだ。
 冷え込みもなく、あえて言えば着込みすぎてきて大失敗の日。
 一般客の多いこと。
 ガイドがいないのでぼんやり群れている若い男性たち、オバチャン、オヤジ軍団。
 そこに外国からの観光客がいるのだけど、この人たちがいちばん築地の歩き方を知っている。
 ドライアイスを買っていた氷屋の前にたむろしていた若者達よ、あんたたちは愚か者だろう。
 ここは人の働く場所なんだぞ!
 思わず怒鳴りたくなるほど馬鹿者がいたことを書いておく。

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 ついでにもうひとつ不愉快だったこと。
 中央線で股にゴルフバックを挟んで3人座れる場所を股を開き座って占領していた愚かな若(バカ)者達よ。
 お前達若いのに自然破壊の最たるスポーツをするのはおかしいぞ! しかも非常識極まる、恥を知れ!
 ゴルフは年寄りになってものの善悪がわからなくなってからやりなさい。
 房総半島のサルさんたちに謝れ! なんて朝から不機嫌になる。

 さて、本日の場内はなんだか賑やかだった。

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 ただし、買い出し人が多かったわけではなく、一般の観光客が多かったのかもしれない。
 『岡野水産』の店頭に青森県大間産のツルアラメ。

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 この海藻がうまいことをもっとたくさんの人に知って欲しい。
 『丸半佃寅』の前を通りかかると北海道日本海側でとれたイバラモエビを見つける。
 この店では「オニエビ」。
 これを300グラム買う。
 イカナゴ釜揚げが目立つ。
 そのとなりにみがきのトラフグが並んでいるのも3月らしい。
 諫早産のマガキを見つける。
 殻付きでスミノエガキの可能性ありなので『青海水産』で4つ購入。

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 ニジカジカを見かける。
 これは東北などでの一般的な海の「カジカ」。
 普通、惣菜として煮つけやみそ汁などになる。
 これをブイヤベースとかアクアパッツァにできないのだろうか?
 『イリヤマイチ斎藤』は店の模様替え。
 見違えるほど明るくなった。
 ここでシマチビキを買う。

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 『富士恭』の前にくると相変わらずアンキモの箱が並ぶ。

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 キロ当たり12000円から3500円まで島根県産は4500円だった。
 島根県産キアンコウだとしたら浜田漁港にあがったもの。
 本体の評価もこのあたりなのだ。

 トリガイは春らしい。
 ダンベイキサゴは鹿島産だろう。
 北海道産アサリがある。

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天だねとしては関東だけで有名なギンポウ

 『丸吾』に高知県四万十からはスジアオノリ。
 ここに佐賀県産の「はがくれすっぽん」というのがあった。
 我が家の子供がインフルエンザでなければ買いたかったもの。

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 場内を見るにそんなに珍しいものは見つからなかった。
 やっちゃ場に入り、『くしや』でギョウジャニンニク、宮古島のサンジャクササゲ、葉ワサビ。

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やっちゃ場への入り口

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 このとき11時前。
 疲れ果てて『センリ軒』で一休み。
 このところ市場ではまるで市場人のような錯覚を覚えるのだ。

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荷受けの入っている建物は弓形になっており非常に細長い。これを本日は3往復する。疲れた

 そのあと、荷受け回り。
 和歌山県那智勝浦町と銀鱗会の勉強会を見て、また荷受けに。
 この間、この荷受けの入っている建物を3往復する。
 どれくらい歩いたのか、疲れ果てて物も言えそうにない。

 2時前に晴海通りで都バスの乗り帰途に着く。
 東京駅丸の内は改装中だ。

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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/

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