荷物を置き、6時過ぎになんとなく外出。
天神3丁目からバスに乗り、中洲で下車。
天神から中洲とまことに近代的な建物ばかり。
やたらに硬質な川沿いに建つビルのなんと味気ないことか。
本当に最近の建築家はろくでなし揃いである。
建物に暖かさや知的な奥行きが感じられない。
恥を知るべし。
櫛田神社をめざすが、川端通り商店街という寂しい通りを歩いていて、あまりの寂しさと、強い疲労感で断念。
小さな公園の脇に屋台4軒が並んでいるのを発見。
なかの『えびちゃん』というのは微かだがテレビで見たような。
なんだか薄ら寒いので〝おでん〟の文字ののれんを見つけて飛び込む。
博多の屋台は入り口がわかりづらいな、なんて、ちょっと発見。
(後日、『照ちゃん』という屋台であることが判明)
ついでに想像以上に狭くて窮屈。
とりあえず、おでん。
ロールキャベツや団子状の薩摩揚げ、煮染めた豆腐など。
これがうまい。
喉がからからで、ビール大瓶1本を一気に飲み干す。
おでん鍋に「はんぺん」が浮かんでいるのが、大発見。
気さくなオヤジさんに聞くと
「はんぺんは5、6年前からだね。博多ではんぺんをおでんに使うのは珍しい と思うよ」小菊という焼酎のお湯割りにかえて3、4杯。
あごの干物とおでんの追加を追加する。
店内のお客同士も和気あいあい。
なかなかいい気分で酔えた。
公園脇の屋台を出たのが8時前。
屋台に入ろうとして行きつ、もどりつしている片割れの女性が、「トイレあるのかな?」なんて言っている。
そう言えば、屋台の将来はどうなんだろう?
博多から屋台がなくなると、観光都市としての損失は計り知れない。
往々にして役人というものは、コンクリートでムダな建物を造ることだけしか考えないようだ。
できることなら政治も変わってきていることだし、「屋台をなくそう」なんて愚かな、知的能力を疑うようなバカげたことだけはやめて欲しい。
疲れてきてタクシーで市場前のホテルに行ってくれ、というとかなり離れたところ、中央市場正門前で下ろされる。
暗いなかに浮かび上がる赤いのれん。
そういえばご飯的なものを食べていないな、なんて、のれんをくぐる。
なににしようか迷っていると、「ちゃんぽんあるよ」
「それにします」というと「焼きにすると?」
焼ちゃんぽんというものがあるらしいのでお願いする。
これはチャンポンの麺、具をソースで焼いたもので、なかなかうまいのだ。
食堂のお客さんたちも、親切でいい人だった。
ホテルで原稿を送り、お風呂に入ると眠くなる。
今日の1時過ぎから起きている。
疲れ果てて午後9時過ぎに寝てしまう。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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