2009年2月15日アーカイブ

 翌12日は4時前に目覚める。
 慌ただしく着替えして、ホテルの裏を通り、海のにおいがしてきたな、と思ったとき正面に市場らしい建物が見えてきた。
 明るい闇の中に明らかに人の蠢く様子が見て取れる。
 これが『周南市地方卸売市場水産物市場』である。
 この市場が面白かった。

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 地魚の豊富さはもちろん北浦(仙崎、萩)、岩国、下関、福岡などの荷があり、塩干などの場所ではクジラの加工品もあった。
 午前7時まで見学して、いちどホテルに戻り、8時過ぎまで休む。

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 帰り道フェリー乗り場そばに映画に使われたという「人間魚雷 回天」の実物大模型を見る。
 なぜここにあるのか不明だが、まことに忌まわしいこの国の軍国主義的な象徴であって。
 よりたくさんの方に見てもらい、戦争という恥ずべき歴史を知って欲しいものだ。

 午前8時半過ぎの山陽本線は混んでいると言うほどでもないが、シートの半分以上は埋まっている。
 通勤時間としては遅い時間だから、山陽本線は明らかにローカル線ではない。
 柳井で降りて、街をひとめぐり。
 国木田独歩旧宅のみが面白かった。
 その後、広島に向かい。
 広島着が1時過ぎ。
 とにかく一度乗ってみたかった市電に飛び乗り、慌ただしく広島風お好み焼きを食べて、また慌ただしく駅まで戻る。
 駅に到着する間際、市電が急カーブするときに市場らしい建物を発見する。
 これが「愛友市場(駅前市場)」であった。
 ここが素晴らしい市場であって、魚は新鮮だし安いし、言うことなし。

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 八丁堀、えびす町など広島の繁華街で潰した時間の何と無駄であったことかと悔やむ。
 駅前市場で刺身をたっぷり買い込み。
 午後3時過ぎの、のぞみで帰路につく。
 帰宅は午後9時過ぎ。
 ここに旅は終わる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/

 朝9時35分に津和野に向けて発ったというのに、なかなかたどり着けない。
 山陰本線から山口線に、益田で40分以上待ち合わせがある。
 益田市内で地酒を買い、山口線に乗り換える。
 1時間に1本平均、単線ディーゼルカー、しかも1両という極め付きのローカル線だ。
 津和野には正午前に着いた。
 1970年代には「ディスカバージャパン」もしくは「アンノン族」などで観光客が膨大に押し寄せた津和野。
 島根県にあるのではなく、多くの人に山口県だと思われている津和野。
 駅前はいたって平凡。
 約5分ほど歩くと白壁の古い街並みに行き当たる。
 津和野と言ったら古い街並みにコイ、森鴎外、西周なんだろうね。
 その通りの中ほどにある竹風軒に山田仁通さんを尋ねる。
 山田さんが「包友会」の島田博さんを呼んでいただき、浜田で揚がるサバの話、高津川でのアユカケの養殖、それを使った料理の話などをする。
 これはあくまでも県アドバイザーの仕事の延長線上にあること。
 この話が長くなりすぎた、2時45分の汽車の時間を過ぎてしまって、なんと次は4時50分までないのだ。
 ボクは観光地が苦手だ。
 古い協会、武家屋敷、ちっとも面白くない。
 このような古めかしいだけで生きていない街並みが苦手なのだ。

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 致し方なく散髪などをして時間をつぶす。
 この理髪店、ていねいな仕事だし、店は清潔でなかなかよかった。
 そろそろ5時という時間に山口行きの汽車にのり、乗り替えて新山口に至ったところがすでに7時を回っている。
 8時前に徳山に着いた。
 すなわち津和野に立ち寄る限り選択の余地はまったくなく、山口か徳山あたりで泊まるしかないわけだ。
 ホテルサンルートの部屋に入ったら、もう体力的には限界となっていた。
 ベッドに倒れ込んで11日は終わりとなる。

竹風軒
http://fish.miracle.ne.jp/tikufu/tikufu/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/

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