萩しーまーと

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 2001年に道の駅としてできたもの。
 JR萩駅ではなく、東萩駅が近い。
 萩漁港を目差して、その前にある。

 一般に道の駅というと観光的な、魅力に欠ける場合が多々ある。
 魅力のない道の駅の多くが食に感心のない人が作ったものだとしたら『萩しーまーと』は対極にある。
 建物は長方形で木で作られた部分が多い。

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 かなり広いスペースなのに商品が多くて、むしろ狭く感じる。
 海辺にありながら海産物だけでなく、近隣の農産物、海産加工品だけでなく、多種類の加工品が売られている。
 その多種多様であること、また厳選されているところは見事だ。

 場内のレストランは3店舗。
 それぞれ特徴があって、なかなか美味。
 特に冬季のマフグのフルコースなど東京で食べたらいくらとられるかわからない。

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マフグは生け簀で生きている

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マフグのフルコースは冬の萩名物ともいえそう

 また生きたものを料理するわけで、この鮮度は萩ならでは。
 残念なのが、気軽さや、豪快さに欠けるところ。
 場内に「えびすや」という野性味溢れる名店があるのだから、その優れた部分を取り入れて欲しい。

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『えびすや』には行列ができる

 場内にある魚屋はまことに優れた店ばかりだ。
 もっとも優れているのは魚・惣菜の『えびすや』だろう。
 このような店舗が日本全国にあれば、どれほど日本の漁業も救われるだろう。
 プロが仕入れに出かけても満足できるだろうし、一般人にも優しい。

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 例えば旅人がお土産に刺身を買っても大丈夫なほどにきれいなパッケージング、処理が施されている。
 『萩しーまーと』で目立つ物は、フグの存在だろう。
 マフグ、シロサバフグなどが処理されて状態で売られている。
 またマフグ、イカなどは活魚として場内で泳いでいるのだ。
 この多彩な魚貝類のほとんどは地物、陸送されたものは少ないというのもいい。
 前浜の魚が、ここで見られる、これ以上の幸せはないだろう。

 萩は蒲鉾、天ぷら(薩摩揚げ)でも有名。
 干物も地魚を使った物が豊富にある。

 地の豆腐、調味料、日本酒など、時間を忘れるほどに楽しい空間となっている。

 観光的に作られたものなのに、単に観光目的ではなく、市場としてみても優れているのが『萩しーまーと』だ。
 まだまだ気になるところ、改良点はありそうだが、新しく作り上げる「市場(道の駅)」としてはこれ以上はないだろう。

食の満足度 ★★★★
●食の満足度は、食に関する発見、うまい食材が手に入る度合い。満足度が高いほど★が増える。満点は5つ★
気軽さ ★★★★★
●気軽さは、一般人が入って買い物が出来るかできないか。買い物がしやすいほど★が増える。満点は5つ★
市場の種類/道の駅
住所/萩しーまーと 山口県萩市椿東字北前小畑4160-61
http://www.axis.or.jp/~seamart/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

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このブログ記事について

このページは、管理人が2009年1月 4日 11:34に書いたブログ記事です。

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