大阪木津卸売市場

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 木津市場は難波から地下鉄で一駅。
 大国町から歩いて数分のところにある。
 古くからプロだけではなく大阪庶民の台所として親しまれている。
 ただし朝方はあくまでプロのじゃまにならない配慮が必要となる。

 その歴史は古く、なんと正徳年間であるとのこと。
 このときはまだ西高東低、関西地方の文化・技術が関東江戸よりも優位にあった。
 また徳川家宣、新井白石の時代でもある。
 大正時代に木津の雑喉場(ざこば)と難波の青物市場が合併して現在の形となった。
 地方市場であり、早朝には集まった荷にたいして競り、相対が行われる。

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改築し終わった青果棟。夏は涼しくて快適であるが情緒には欠ける。

 場内は2008年、昔ながらの市場情緒が感じられ、その佇まいに惹かれるところ大だ。
 残念ながら再開発改築が進んでおり、2008年現在青果棟は新築移転済み。
 水産棟関連棟も含めて2010年に向かって大きく変貌しつつある。
 さて場内には青果、水産、塩干、関連とたくさんの仲卸店舗が軒を並べる。
 今のところ迷路のような通路が発泡に曲がり通じていて中央市場にはない大阪らしさにあふれている。

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 青果も水産物も近隣の和歌山や関西、四国からのものが多く、陸送もの(遠方から)がそこに加わる。
 山陰地方、北陸からの荷も多数見られる。
 青果では泉南のもの。
 水ナス、大阪白菜、天王寺蕪など伝統野菜、また三重県奈良県などからのずばぬけた鮮度のものがそこここに見られる。
 魚貝類は大阪湾、泉南、和歌山県からの活けものがたっぷりなのが魅力のひとつ。

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 とくに大阪湾から揚がったばかりの小エビ類(アカエビ、サルエビ)などが生きてはね回っている光景は、東京築地などには見られない。
 前浜の魚があるということでは大阪の方が東京よりも遙かに優れている。
 そしてスズメダイ、アカエイなどがあって、これは韓国料理には欠かせないものだ。

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 関連店舗にも見るべきものが多い。
 昆布の専門店、カツオ節など「だし関係」の店が多い。
 乾物の棒だら、干し湯葉なども関西らしいものだろう。
 またコンニャク、豆腐など売る店舗には必ずゼンマイが戻して売られている。
 こらがまことに良質なものだ。
 また食肉関連では「かしわ(鶏肉)」のいいものがあった。

 市場と言えは欠かせないのが市場飯。
 ちょっと高めだが老舗の「かなえ寿し」は近海物のネタが楽しめる。
 うどん屋、持ち帰りのウナギ屋なども魅力的だし食堂も何軒かある。
 また大阪の市場ならでは喫茶店の多い。

●本稿は改訂を繰り返していく。

食の満足度 ★★★★★
●食の満足度は、食に関する発見、うまい食材が手に入る度合い。満足度が高いほど★が増える。満点は5つ★
気軽さ/★★★
●気軽さは、一般人が入って買い物が出来るかできないか、楽しいか楽しくないかなど。買い物がしやすい、楽しいほど★が増える。満点は★5つ
市場の種類/地方卸売市場
住所/大阪木津卸売市場 大阪府大阪市浪速区敷津東2-2-8
http://www.shoku-sta.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


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このページは、管理人が2008年12月23日 13:38に書いたブログ記事です。

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